相手が年金未納だと起きるトラブル

前項で結婚相手の年金未支払いについて書きましたが、実際にはどんな不都合が生じるのでしょうか?

 

年金の種類は老齢年金、遺族年金、障害年金があります。もっとも基本的な国民年金の保険料を未納している人と結婚したとすると、将来どのような影響が出るのでしょうか?

 

まず老齢年金ですが、一定の年齢になると年金が受け取れます。ただし、年金を受け取るためには一定の納付要件を満たす必要があり、原則は25年の納付が求められます。ずっと年金を納付せずにいれば当然ながら年金は全くもらうことができません。ただし、結婚相手の男性のことで、女性には関係ありません。つまり女性がちゃんと年金保険料を払っていたら、彼女自身が納めた分の年金は将来もらえます。それでも、老後の生活に大きな影響を与えるのは間違いありません。

 

次は障害年金です。これは一定の障害状態になるともらえる年金です。これも一定の納付要件を満たす必要があります。未納の状態だと、重い障害をわずらっても年金の請求はできません。相手の男性に万が一のことがあったら、それこそ一大事なのです。

 

そして遺族年金です。これは加入者が死亡した場合に、一定の要件を満たした遺族に支払われます。つまり遺族年金は遺族の生活保障が目的なのです。当然この場合も納付要件があって、一定期間の保険料納付が求められます。未納状態だと、子どもが産まれた後、男性が死亡した場合などに、遺族年金の請求ができないわけです。子どもの養育には多額の費用がかかりますから、遺族年金がないと、経済的に大変になります。このようにいろいろなトラブルが起きますから、できる限り年金は支払った方がいいのです。